今年のLibreOfficeイベントを振り返る(2015)
今年も日本でのLibreOfficeイベントはいろいろありました。どんなイベントがあったのかを振り返って、今後の方向を考えてみたいと思います。
この記事は、LibreOfficeアドベントカレンダーの2日目です。1日目は小笠原さんのLibreOffice Conference 2015 Aarhus 裏リポートでした。 (第10回関西LibreOffice勉強会の様子)
今年のイベントサマリ
日本でのLibreOfficeコミュニティ関連イベントの一覧はこちらにありますので集計してみます。今年12月に予定しているものもカウントすると46回でした。意外に多かったです。(Wikiの一覧に記載忘れや計算ミスがあれば教えてください。※12/23に関東オフ、浜名湖と関西のhackfestを1回ずつ追記)
種類 | 内容 | 合計 |
---|---|---|
勉強会 | 浜名湖2回、関西2回、九州1回 | 5 |
オフラインミーティング | 関東2回 | 2 |
Hackfest | 関東3回、名古屋1回、浜名湖1、関西5回(分野別だと、もくもく会1、翻訳1、バグハンティング7、開発1) | 10 |
OSSイベントへの出展・セミナー | OSC12回、KOF1回、姫路1回、和歌山1回 | 15 |
LibreOfficeの日 | 関西12回 | 12 |
その他 | Document Freedom Day 2015 Tokyo、NVDAワールド 2015 東京 | 2 |
- 日本でのミニカンファレンスは今年中に間に合わず、来年1/9(土)に向けて準備中です。
勉強会やオフラインミーティングは、主催側が関東は小笠原さん、浜名湖が杉本さん(+直也さんと石川さんも最近サポートされてます)、関西は私(大釜さんなど、何人かの方が助けてくださってます)といいだしっぺが3人しか動けなかったので、やや少なめだったと思います。
Hackfestは去年ごろから取り組みはじめ、今年は増やす方向で考えていましたが、だいたい狙い通りでした。参加者は少なめですが、作業に直結しているのでLibreOfficeそのものへの貢献度は最も高いイベントです。
オープンソースカンファレンスなどは結構出ていたことがわかります。日本語チームメンバーの大森さんが、ブースコンテナを毎回送ってくださるので、ノートPCだけ持っていけばいいのは非常に助かっています。もう少し各地でイベントに出てくださる方が増えて、負担を分担できればという気もしています。
個人的にはLibreOfficeの日など小さなものも含め主担当22回、ブースなどの参加10回など、合計で34回に参加していたようです。イベントをやりすぎた感もありましたが、効果面を考えると、コミュニティビルディングの種まき段階のものも多くて、まだまだという印象でした。 日程調整しつつも流れてしまった徳島勉強会も来年には復活させたいと考えています。
(LibreOffice Hackfest(翻訳査読スプリント) 2015-07-26 in 東京の様子)
イベントの種類と目的
個人的には、それぞれのイベントの概要と・目的を以下のように考えています。
- 勉強会/オフラインミーティング
- 平日夜もしくは、休日午後に集まってスピーカーを立てるセミナースタイルが多い。懇親会セットのケースが多い
- ノウハウや情報の交換
- 公開スライドによる情報の蓄積
- 地域のユーザーコミュニティの形成。そこへ行けば聞ける場所に
- Hackfest
- 休日に集まって一緒にコミュニティの作業を行う
- ベータ版やリリース候補をテストするバグハンティングが中心だったが、開発向けも初めて挑戦。翻訳査読を一気に片付けるスプリントも実施した
- 新しい人や普段やっていない活動に取り組みたい人をフォローする
- ノウハウを互いに伝授
- コミュニケーションの場
- 作業効率アップ、モチベーションの維持
- オープンソースカンファレンスなどOSSイベント
- 各地でのオープンソースイベントへブース出展やセミナーを行う
- 他のOSSコミュニティの人たちと交流する
- OSSに興味ある人たちへLibreOfficeをアピール・情報提供
- LibreOfficeメンバ同士の交流
- LibreOfficeの日
- 毎月第3水曜日にコワーキングスペースに行く日を決めて、集まる場にする
- 出入り自由(各自でコワーキング利用料を負担)でゆるい感じ
- 地域のLibreOfficeコミュニティの形成。LibreOfficeに興味がある人が定期的に集まれる場にする
- LibreOffice mini conference
- 日本でのLibreOfficeに興味がある人が集まって交流と情報交換をする
振り返り
今年のイベントをKPTで振り返ってみます。コミュニティ全体としてですが、主催としての感想も混ざっています。
Keep(よかったこと、次も続けること)
- かなりの数のイベントができた
- hackfest系は、実際に作業を進める試みはある程度機能した
- 作業するモチベーションにつながったり、やったことない人をフォローできたり、バグ確認など連携してやりやすかった
- 関西のLibreOfficeの日はようやく認知されて、来てくれる人がちらほら出てきた
Problem(課題になったこと)
- コミュニティのアクティビティはそこそこ安定しているものの、活性化にまでは至らなかった
- イベントを主催側を担当する人は増えなかった
- イベントレポートが出来ないことが多かった(私の担当イベントについて)
Try(次に挑戦すること)
- hackfest系を増やす。定期開催化も進める
- イベントの企画から他の人を巻き込んで進める
- イベントレポートは、超簡単なものを当日or翌日に書く
アクティビティとしては確保できた反面、新しくイベントを担ってくれる人を見つけること、イベントの効果を高めることが来年のテーマとして考えています。
来年は、どのくらいのペースで出来るかわかりませんが、ボチボチやっていければと思います。興味を持たれたイベントがあればご参加いただけるとうれしいです。スタッフ側やスピーカー側でのご参加も大歓迎です!
明日のアドベントカレンダーは荒川さんの「CSVを扱うならExcelよりもCalcで」です。よろしくお願いします。
(初の開発向けとなった関西LibreOffice HackFest 2015-08-22の様子) (オープンソースカンファレンス徳島でのLibreOfficeブース)