Shinji Enoki's blog

LibreOfficeの話題を中心にする予定です

第5回九州LibreOffice勉強会のレポート

この記事はLibreOffice Advent Calendar 2014の2日目です。次の日になってしまうタイミングで書いています。前日は小笠原さんの「LibreOffice Conference 2014 Bern参加裏レポート」でした。

2014年11月23日(日)に第5回九州LibreOffice勉強会を開催しましたので、そのレポートをします。

前日のオープンソースカンファレンス2014 Fukuokaにあわせての企画です。いつもオーガナイズしてくださる案浦さんが用事があるということで、今回は私が代打しました。今回もライジングサン企画株式会社のオフィスをお借りして開催しました。休日にわざわざ開けてくださいまして、ありがとうございました。

(午後に撮った様子。ちょっとわざとらしくなってます)

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午前10時からスタートして、3つのセッションとLibreOffice4.4へ向けたバグハンティングを行いました。出入り自由にしていましたので、合計の参加者は9名でしたが、午前のみ・午後のみの方がそれぞれ2名ずついらしてどちらも7名で行なってました。

「実務で使えたLibreOffice」(50分) 渡辺浩太郎

トップバッターは、JA福岡市LibreOfficeの導入を担当された渡辺さん。「実務で使えたLibreOffice」と題したセッションで、個人としての参加/見解での発表でした。今年からIT部門から他部門へ移籍されて、業務として使う立場でどうだったか、というお話でした。スライドは後で公開されるかもしれませんが(公開されましたので下記に追記しました)、詳し目にメモを起こしておきます。

移行ではPDFに変換するソフトをインストールして、過去のファイルは変更しないものはPDFで運用するという方法が徹底されているのがJA福岡市らしいところかな、と感じました。互換ソフトでない点に注意すれば、機能的には申し分ないそうです。

今までMicrosoft Officeを使ったのは、Webの表をCalcに貼り付け出来なかった時、役所への届出でテンプレートがずれた時、Acsessを使うときくらい、とのことでした。

困った事例としては、Tフォントの楷書体を使ったところない文字があってゴシックになったり縦書きがでなかったこと、OASISのファイルをコンバートしたものでは文字や段落が欠落したりコントロールコードが使われている均等割付がとんだこと、㊞のデータが欠落したこと、公共の申請書テンプレートがPDFとdocのみだったこと、フリーのGrepソフトではODFが非対応だったことなどがあったそうです。 ㊞の件は、文字に○などで囲むWordの機能を使っていると文字が欠落することは以前から有名ですが(そういう機能がLibreOfficeにないため)、それのことなのかは確認しきれませんでした。

欲しい機能としてはExcelにあるカラーフィルターが内部の要望として一番多かったそうです。Calcのデータ分析機能やBaseのマクロでFunctionモジュール、Baseのレポートビルダーの強化、なども挙げられていました。 私はBaseのマクロについては知らなかったのですが、他はどれも時々聞くところです。 また、運用時に紙の本がないと調べない人が多い、フリーの日本語フォントに関する情報が不足なども感じられているとのことでした。

導入して良かったことは、ライセンス管理が不要なこと、自宅でも同じソフトが使えること、同一ソフトの同一バージョンに簡単に統一できること、有償バージョンアップの連鎖からの脱却、躊躇なくアップデートできる、全員がImpress/Drawを利用できる、を挙げられていました。 JA福岡市ならではとしては、Impress/Drawを組織で活用する姿勢が強いことが特徴だと思います。単にソフトの乗り換えではなくて、組織をいかに強化するかを考えられていて感心させられます。研修も最初にWriterやCalcはせずに、DrawやCalcのつっこんだところのみをするというのも、戦略にそったものだと感じます。

課題としては、バージョンアップ時のテストが必要(バグがあることもあるので)、Baseはまだ不安定、縦書きが不得意、情報が少ない、という点を挙げられていました。

問い合わせを受けた際に、そのまま回答するのではなく、マニュアルの何ページに書いてますというような答えをされて、マニュアルを読む習慣づけをされたのもうまい手だと思いました。

(12/9スライド追記)

LibreOfficeをもっと使おう~カスタマイズ方法について~」大森規克

2番目のセッションは、大森さんの「LibreOfficeをもっと使おう~カスタマイズ方法について~」。 様々なカスタマイズ方法が紹介されていて、私も知らないものも多くて勉強になりました。情報はOpenOffice.org時代のものだったり、散らばっているので、資料公開に期待したいです。

Writerの入力支援で文章を登録出来ることも知りませんでした(どこかで読んだけど忘れていただけかも) カラーパレットもImpress/Drawの書式-領域-色などで作成した場合には保存できるそうで、なぜ保存できるダイアログとできないダイアログがあるのかは謎ですが、便利そうです。 起動画面のカスタマイズは画像を入れ替えることで、スタートセンタでのサムネイル非表示なども設定ファイルをいじることで出来るそうです。

(12/10 大森さんの資料を追記)

「TeXMathsの紹介」松川淳一

3番目のセッションは、松川さんによる「TeXMathsの紹介」でした。 拡張機能であるTeXMathsを入れると、TeXLibreOffice上で使うことが出来て、GUITeXの数式を編集することもできます。これは理系の人にはうれしそうな機能です。

オープンソースカンファレンスでも松川さんはノートPCに入れてきてデモを行なってくださってましたが、その詳細についてでした。私もお話を聞きながらインストールしてみましたが、面白いです。

(12/3 松川さんの資料を追記)

「4.4.0向けのBugハンティングセッション」榎真治

最後のセッションは「4.4.0向けのBugハンティングセッション」を行いました。15時もすぎていて1.5時間程度使えました。 LibreOffice 4.4 Beta1を世界中で3日間集中的にテストしようというのが今回のバグハンティングセッションです。ちょうど九州勉強会と時期が重なりましたので、勉強会の1コマとしてチャレンジしてみました。 バグハンティングセッションの詳細はWikiを参照ください。

セッションやBugzillaの説明をした後に、さっそくとりかかりました。皆さん比較的LibreOfficeユーザーとしてはベテランな方も多く、気になる機能などをテストする方式が多かったです。

Bugzillaへバグレポートを書かれた方もいらっしゃいましたし、またMLへ後で投稿いただいたものもありました。

今までMLに投げていたのが、Bugzillaに報告出来るようになった!というお話もあり、皆さん経験いただく機会になったようでとてもよかったです。

課題としては、小笠原さんがMLでフォローくださいましたが、私自身が後でフォローしきれずに、Bugzillaまでレポートに行けてないものもあって気にはなっています。

また、Mac OS X のバージョンが10.7の方が2名いらしたのですが、LibreOffice 4.4からはサポートが外れてしまっていてベータ版をインストールできなかったのは残念でした。事前に想定して、お知らせしておけばよかったです。

今回は実りが多かったので、今後もバグハンティングセッションもやってみたいと考えています。 興味を持たれた方はぜひご参加ください。

12/14(土)の関西LibreOffice勉強会では時間を確保しにくいので、JUSO Coworkingで行なっているLibreOfficeの日でやってみようかと考えています。(次回は12/10(水)です) ただ、平日なのとあまり知られてないので、参加者が限られそうなのをなんとかしたいところです。

お昼ごはん、懇親会

お昼ごはんは、恒例となった向かいのビルの地下にある「ビック鯛はのぼる」にみんなで行きました。約1年ぶりですが懐かしさを感じます。相変わらず量が多いのですが、特盛にチャレンジしてペロっと食べられていた方がいらしてびっくりです。

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お昼ごはんの後、おやつを買い出しにいって、ちゃんとおやつもできたのもよかったです。

懇親会は4名でいきました。特に計画しておらず、5時すぎから空いているところを歩きながら探して、以前に1度いったことのある中華屋さんに行きました。その後、渡辺さん行きつけの餃子屋さんへはしご。餃子美味しかったです。たくさん数が出てきたのですが、関西のと違って一口サイズで食べやすかったです。小さいカウンターだけで目の前で素早く作られていました。

福岡では3連休とSMAPのドームコンサートということで土日の宿が全然取れませんでした。以前嵐やポールマッカートニーと重なった年でも大丈夫だったので少し油断していたら1ヶ月前くらいには埋まってました。土曜は、福岡市内どころか、県内でもほぼなくて西鉄の特急に乗って1時間という新栄町駅近くのカプセルに泊りました。有明海に面していて、もう少し時間があればそのあたりを回ると面白かったと思います。駅前にコンビニもなにもなくて、朝ごはんは福岡市にいくまでおあずけだったのはびっくりしましたが、これはこれで面白かったです。

楽しい充実した1日でした。協力してくださった方や参加してくださった皆さん、ありがとうございました!

明日のアドベントカレンダーはkazutanさんによる「私が気に入ってるcalcの小技など」だそうです。

クリエイティブ・コモンズ勉強会2014.10開催しました

2014年10月28日(火)の夜にクリエイティブ・コモンズ・ジャパンなどで活動されている渡辺智暁さんをお迎えして、「クリエイティブ・コモンズ勉強会2014.10」を開催しました。懇親会で盛り上がりすぎて終電を逃してしまい、翌日帰る前に時間が出来たのでざっくりメモを書いてみました。

今回、19時から1時間のお話と1時間のQ&Aですが、18時ごろから渡辺さんが来られるということで交流時間を前にも入れました。

会場は鍵屋荘という京都の町家で、オープンデータ京都実践会ではミーティングなどにも利用させていただいてますが、なかなか雰囲気があってよいところです。畳に座ってできることもあり、距離感も近いので参加者も質問したりお話がしやすいです。参加者は18名くらいで、3つの部屋をつなげてもそこそこいっぱいでした。

渡辺さんからは4つのトピック(著作権、CCライセンス、CCライセンスの使い方、CCライセンスの作られ方)をお話いただきました。(※クリエイティブ・コモンズ・ライセンスをCCライセンスと省略して書いてます)

ウィキペディア日本語版の初期のころに関われて、その際に著作権やライセンスで苦労されたことがCCライセンスの活動につながるモチベーションになられたそうです。

CCライセンスはクリエイターに使ってもらいたいということで、専門性と分かりやすさのバランスが難しいというお話も興味深かったです。オープンソースライセンスではGPLv2日本語参考訳)は読みやすくて(個人的には)パッションを感じることができましたが、法的に厳密さを追求したGPLv3では分かりにくくなった、ということを思い出しました。

多様性と効率性の課題という話もありました。個人的には、せっかくオープンライセンスで出すのに、ライセンス非互換の問題が出る可能性のあるライセンスを作るのは、本末転倒ではないのかと思います。データは組み合わせて威力を発揮するケースも多いわけで、そういう意味ではオープンソース以上に互換性問題は気にしたほうがよいのではないでしょうか。

国や地域によって法律が違うので、統一性の課題も紹介されました。これはオープンソースライセンスでも同じですが、GPLなどでは英語が正式なもので、日本語訳はあくまで参考という位置づけに対して、CCではただ翻訳するだけではなく、国や地域の法律に合わせて文言を変えていた、ということで頑張りぶりに感心させられます。4.0ではそのようなことはしないようですが。

イギリスのオープンガバメントライセンスなど、更に読みやすい、手軽なライセンスも出てきているそうですが、法的に有効性が弱いかもしれないという議論もあるそうです。読みやすくても法的に不安があれば困るわけですが、そのあたり気になりました。

CCライセンスを適用した作品の使い方ではflickrを例に、CC-BY 2.0 Generic版が適用されるケースを紹介されました。ライセンス文を読んで求められることを列挙されていましたが、「ライセンスに関する但し書き」や「免責事項に関する但し書き」が必要という点は気になりました。もし長い但し書きがあると大変ではないのかな?と思いましたが、4.0では変わっているそうです。改変したケースではライセンス表記は不要になるという話も、考えてみれば当たり前ですが、なるほどと思いました。(別にCC-BYライセンスにしても問題はないですが)

ガバナンスでは、開催されたワルシャワ・サミットからスタートしたCC4.0の策定される流れを伺いました。広く意見を求めてWikiで集約するなどオープンなプロセスだそうです。

Q&Aタイムでは様々な話題が出て、ほとんど忘れてしまいましたのでメモから拾ってみます。CC3.0日本語版が出なかった経緯や、ドイツ、オランダの件ではCCが狙った通りの効果は認められた判例が出たこと、パリ市のパリデータではCC-BY-SAに近い独自ライセンスが適用されていること、政府webサイトに公序良俗規定が入ってしまって残念だったことなども記憶に残っています。 詳しく説明すればするほどオープンにするのが難しくなるのではという議論もあるそうですが、ごまかして進めると後で問題になりそうです。 情報公開条例をつかって入手して著作権が発生しないデータなどは公開できるのではという話、オープンデータにすることによって民間とのコラボレーションをどう進めるか、公開されたオープンデータをどうコストをかけずに更新していけるか、などの議論もありました。 いまオープンデータになっているのは実はすでに公開されていたデータがほとんどで、ライセンスとメタデータはついたが、それだけでイノベーションを期待するのは虫が良すぎるのではないか、という話もあって、どのようなデータなのかを見てみないとわからないなと思いました。

政府などのオープンデータカタログがそのままで使いやすい状態でもないわけで、横ぐし検索、独自タグなどのオルタナティブなものを開発するのはありだという話は、今後オープンデータ京都実践会でも考えてみたら面白いかもしれません。

なお、オープンデータ京都実践会では、京都・岡崎で4回目となるウィキペディアタウン+OSMマッピングパーティーを12月7日(日)に予定しています。

6月にLibreOffice mini Conference 2014 Tokyo/Japanを開催しました

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2014年6月7日(土)に東京・神保町のIIJの会議室をお借りして、LibreOffice mini Conference 2014 Tokyo/Japan(以下ミニカンファレンス)をLibreOffice日本語チームとして開催しました。もう2ヶ月以上たってしまいましたが、後で思い出せるように記録を残しておきます。

日本でのLibreOfficeミニカンファレンスは昨年に続き2回目です。今回のテーマは「みんなでLibreOffice開発者になろう!」として主に開発者にフォーカスしたものでした。私はスタッフとスピーカーの両方の立場での参加しました。

前日から雨がよく降る中、約30名があつまり、LibreOfficeのビルドを中心にQAやマクロのセッション、4本のLTで盛り上がりました。特にビルドのチュートリアルは実際に手を動かす実践的な内容で、私も勉強になりました。参加者は他のOSSプロジェクトで活躍されている方も多く、質疑応答などでの議論もビルド環境をコンテナ化してみてはという話がでるなど興味深いものでした。また、懇親会にも13名が参加して、夜遅くまで盛り上がって遠方の人は帰れたのか心配になるくらいでした。

会場を提供くださったIIJさん、スピーカーや参加者の皆さん、他のスタッフのみなさん、ありがとうございました。

イベントについては、小笠原さんによるtogetterまとめブログもご覧ください。 ブログの写真については主に近藤さんの撮影されたものを使わせていただきます。

谷さんによる「LibreOfficeマクロのサンプル紹介と解説」では、日経Linuxに連載されたサンプルマクロをについて、どんなことを考えていたのか、なぜそれにしたのか裏話を紹介されました。ドヤ顔の似顔絵が表示されるなど、サンプルはツボをついてきて面白かったです。

発表資料はこちら また、サンプルファイルはこちらに公開されています

安部さんによる「LibreOffice開発版のビルドのチュートリアル for Linux/Mac OS X」では、LibreOfficeLinux,Macでビルドする場合の説明とmakeまでの説明を聞きながら各自が手元でやってみる内容でした。事前に予習してらっしゃる方も多かったようです。私は手元のDebianにはビルドできる用意をしていなかったのですが、パッケージを入れたり、gitでcloneして試すことができて、大変わかりやすかったです。後で聞いた話では、ミニカンファレンスの最中にビルドが完了した人もいたようです。

レジメはこちらスライドはこちら

小笠原さんによる「LibreOffice開発版のビルドの基礎 for Windows」では、以前に関西LibreOffice勉強会でお話された八木さんのプレゼンを引用しつつ、実際に実際にビルドしてハマったところを紹介する内容でした。LibreOfficeWindowsでのビルドは面倒くさいという話はよく言われますが、大分楽になっているようです。

交流タイムでは4本のLTが行われました。 中本さんによるLTでは、OpenOffice.org時代のビルドが大変だった話や第1回のOpenOffice.orgカンファレンスに高校生として参加して(英語で)発表したことなどを紹介し、青春を捧げたことが現在にもつながっているというお話でした。私がOpenOffice.orgで活動するきっかけは2008年に中本さん、いくやさんと関西OpenOffice.org勉強会を立ち上げたことですので、懐かしく感じました。

発表資料はこちら

小笠原さんの「EasyHacksについて」では、LibreOfficeの開発への敷居を下げるために作られている、簡単にできそうなリストであるEasyHacksについて紹介がありました。

小野寺さんによる「pkgsrcを使った*BSDでのLibreOffice 4.2のビルド」では、以前にNetBSDLibreOfficeのビルドできるようにされたというプレゼン資料は見たことがあったのですが、その他のBSDFreeBSDOpenBSDなど)でもビルドできるところまでいけたそうです。Javaまわりは外してビルドしているそうで、そのあたりは面倒なようです。私は普段BSDを使うことはあまりなくて、知らないことが多くて面白かったです。

私は「品質を高める活動に参加してみよう!」と題してLibreOfficeのQAの現状についてをお伝えしました。QAのプロセス自体は他のOSSプロジェクトと大きくは違わないと思いますが、LibreOfficeのQAについてあまり情報がないと言われることもありましたので、お伝えできてよかったです。ただ、正直もう少し調べたかったのですが、ひと通りのお話になってしまった点は残念です。QAに興味を持ってちょっとしたことでも関わってくださる方が出てきていただけるとうれしいです。私自身も手を動かせていませんが、今年はQAにも少し時間を使っていきたいです。

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今回は、セッションやLTを募集(Call for Paper)する試みでしたが、日本語チームのメンバー以外からも谷さん、小野寺さんにお話いただき、どちらも面白いお話でした。特にLTはまったく想定していない方からも応募が複数あってよかったので、個人的には次回もセッション・LTを募集するとよいかなと思っています。

また、前回はオープンソースカンファレンス2013 Tokyoの会場の一角をお借りして行ったのですが、会場確保からすべて独立したミニカンファレンスとしては始めてでした。今回はIIJさんがちょうど移転されるタイミングで、お借りできるかどうか途中までわからず、複数の会場にあたったり、現場担当の大森さん、小笠原さんの負担は大きかったと思います。

スタッフとして当日動けたのは5名のみ(大森さん、小笠原さん、安部さん、近藤さん、榎)で、最低限はカバーできるものの、セッションも担当するメンバーも多く、中継(Ust)などをする余裕はありませんでした。当日のセッティングではIIJの社員の方に随分助けていただいきました、ありがとうございました。次回は当日スタッフを募集するのもありではと考えています。

私は負担が軽い方だったはずですが、翌日になってから相当疲れていたことを実感しました。 活発な意見交換や盛り上がりもありましたし、日本語チーム内でも今後もミニカンファレンスを継続的に開催していこうという議論になっていますので、興味を持たれた方は、次回以降も参加いただけるとうれしいです。

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第1回徳島LibreOffice勉強会を開催しました

2014年5月31日(土)に徳島のとくぎんトモニプラザ徳島県青少年センター)で第1回徳島LibreOffice勉強会を開催しました。 募集開始当初は参加者の伸びが少なくて心配したのですが、最終的にはLibreOfficeに興味を持つ17名が集まり、内容的にも盛り上がってほっとしています。懇親会も9名参加だったのですが、盛り上がりすぎて私も関西への帰りのバスの時間が危ないところでした。

ユーザーと開発の両方を欲張りにやってしまう企画にして、徳島県庁でのLibreOffice全庁導入事例、不具合修正パッチを書いてみたお話、Drawの使い方の3つと利用事例のショートプレゼン2本と幅広い内容になりました。

f:id:shinji_enoki:20140531132503j:plain(写真は開始前の会場の様子)

片山さんの「徳島県庁でのLibreOffice導入経緯と現状について」では、導入の検討から現状までの流れについてお話がありました。 徳島県庁では「新たな情報システムの開発はOSS」という方針を元にJoruriなどを導入されています。ライセンスコストやライセンス管理、Impressの活用などを目的に、以前からOpenOffice.orgの検討をされており、事実上の後継であるLibreOfficeを導入されたそうです。

庁内のグループウェアで、LibreOfficeのマニュアルを配布したり(かなりのボリュームがあるマニュアルを整備されたようです)、Q&Aを設置する、テンプレートを配布するなどの取り組みをされているとのことでした。 すべてをLibreOfficeに置き換えることはできなかったそうですが、現在、LibreOfficeを標準ソフトにして、必要に応じて一太郎Excelを購入する形で進められているそうです。

今後慣れてくると利用は広がっていきそうです。また、庁内でImpressやDrawなども活用されていくといいなと思いました。

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八木さんの「LibreOfficeコミュニティに不具合修正パッチを送ってみた」では、LibreOfficeの開発に参加するモチベーションや経緯、ビルドから挑戦していった作戦、さらには手順まで非常に丁寧に説明されていました。

LibreOfficeは大きなプロダクトですので、開発に参加したいけれどもどうすればよいかわからないという声はよく聞きますが、ビルドからチャレンジしていくのはよい作戦だと思いました。gerritでのソースコードレビューの方法など実践的な内容で、LibreOfficeソースコードを触ることがない私でも理解できるくらい、大変わかりやすくてすばらしい内容でした。

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榎からからは「Drawを便利に活用しよう」というタイトルで、Drawの使われているケースや簡単な昨日説明をしました。会津若松市のようにポスターなどで本格的に利用されているケースや、JA福岡市のように営業用のチラシで活用されるケースも紹介しましたが、このような使い方をされているところは他にも多いのではないでしょうか。 手を動かして試していただこうと考えていましたが、時間的に足りずに駆け足になってしまった点は残念でした。

これからDrawを使ってみようかなという方は、JA福岡市のDrawマニュアルが大変よくできていますので(私も参考にさせていただきました)、読みながらDrawを触ってみるのがよいと思います。

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住吉さんからはショートプレゼンとて「LibreOffice仕様書が書けるか試してみた」「LibreOfficeでモバイルワーク」のお話がありました。仕様書として構造的に文書をかけることを確認されたそうです。

文書を構造化しておけば、メンテナンスやオープンデータなどにする際にも便利ですので、構造化を進めていくことは大切ですね。

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みなさん、大変すばらしいセッションで私自身も大変勉強になりました。 鎌玉さんによるまとめもレポートされていますので、そちらもご覧ください。

懇親会では、東みよし町でのLibreOfficeを利用状況も興味深かったです。また、利用している際に見つけた不具合の話も聞きました。後で調べようと思いつつそのままになってしまってます。Drawでgitのフローを描いてみたいのだけどという方がいて、PCを持ち出して色々試してみたのも楽しかったです。

今回、徳島LibreOffice勉強会を開催するきっかけはオープンソースカンファレンス2013 TokushimaLibreOffice日本語チームでブース出展とセミナーを行ったことです。LibreOfficeに興味をもたれる方も多く、徳島県庁ではLibreOfficeを全面的に導入されていることもあり、開催を決意しました。

1年以上かかりましたが、いろいろな方の協力をいただいて実現できました。協賛いただいたとくしまOSS普及協議会徳島県情報産業協会、スピーカー片山さん、八木さん、住吉さん(今回のスピーカは全員スタッフでした)、スタッフの大島さん、釜玉さん、参加してくださったみなさん、告知などで協力くださったみなさん、ありがとうございました。

次回は(今のところ)9月後半くらいに開催したいなと考えています。興味をもたれた方はぜひご参加ください。また、スピーカーやスタッフをしてみようと思われた方はご連絡ください。

また、イベント申し込みサイトのコミュニティに登録いただくと、次回の開催通知を受け取ることができます。Facebookグループもありますので、よろしければ参加ください。

第6回関西LibreOffice勉強会を開催しました

もう1ヶ月半ほどたってしまいましたが、2014年4月12日(土)に第6回関西LibreOffice勉強会を開催しました。(ちなみに第5回の様子はこちらをご覧ください)

今回も会場は新大阪にある住友電工情報システム株式会社の会議室をお借りしました。(住友電工情報システム株式会社さん、いつもありがとうございます)

勉強会への参加者は20名で、部屋は満員に近い状態でした。そのうち懇親会への参加者が11名でした。関西LibreOffice勉強会は、申込者数がゆっくり増えていって、ドタキャンも少ないというイベントです。今回、申込された方は全員来てくださったようで、ありがたかったです。

那谷さんの「Base をSQLite のフロントエンドにしてみよう」では、Baseの標準であるHSQLDBや、PostgreSQLMySQLなどではなく、SQLiteを利用するお話でした。 WindowsLinuxでの設定方法や注意点についてお話がありましたが、他のDBでも考え方としては同じですので参考になりました。BaseからはSQLiteを更新することはできず、参照にとどまるそうですが、クロスプラットフォームで利用したい際にはBaseを使うのは便利かもしれない、という議論もありました。

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また、Writerのスタイルに関するセッションがたまたま3つ集まりました。 のがたさんの「スタイルを使ってレイアウトをかっちり決めよう - Writerスタイル入門」では、スタイルについて基本となる文書構造を意識して使おうというお話でした。スタイルを使いこなせれば、マニュアルなどの長文や同じ系統の文書フォーマットを統一するなど、非常に便利になります。今回はスタイルをこれから活用しようとする人にとてもわかりやすかったと思います。

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龍田さんからは、Writerを使っている中で少しはまった点をどのように試行錯誤されたか、というお話で興味深かったです。UXについては課題も多くて、どうすればよいかなとお話を聞きながら考えていました。

中村さんからは、「Wordと比べるWriterスタイルの活用」というテーマでスライドなしの即興でどのような工夫をされているかのお話でした。構造的に扱う場合にはWriterの方がWordよりも便利な面があるようです。スタイルにもショートカットキーを割り振る、書式で設定できないものや定型句など部品としてあらかじめ覚えさせておくなどのテクニックはなるほどと感じました。

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最後にKPTで振り返りを行いました。

  • Keep
    • スタイルを使ってみようかなと思った
    • LibreOfficeの強みが知れた
    • アウトラインをほりさげているものはほぼないので今後も
  • Problem
    • 時間がつめつめだった
    • 資料など知見をどう残すか
  • Try
    • 自動化のやりかたをきけたのがよくて、それをやっていきたい
    • wikiにも資料をアップする

次回は7月末-8月ごろに企画したいと考えていますので、興味をもたれた方はぜひ次回お越しください。 また、次回のスピーカーを希望される方は kansai-ooo-staff [at] lists.sourceforge.jp 宛までメールをお送りください。

LibreOfficeのイベントは各地で行われており、今週末の5/31(土)には第1回徳島LibreOffice勉強会を開催します。徳島県庁の事例やボランティアでパッチを書いたお話などを予定しています。 また、6/7(土)には年1回のLibreOffice mini Conference 2014 Tokyo/Japanも開催します。今年のテーマは「みんなでLibreOffice開発者になろう!」です。 興味を持たれた方はぜひご参加ください。

オープンソースカンファレンス2014 Tokyo/Spring に参加しました!

2014年2月28日(金)、3月1日(土)にオープンソースカンファレンス 2014 Tokyo/Springが開催され、LibreOffice日本語チームは2日間ブース出展を行いました。

隣のブースは、いつものようにOpenOffice.org日本ユーザー会から名称変更したオーユージーでした。 日本語チームのブースを担当したのは大森さん、近藤さん、榎、それにオーユージー・ブースと兼任の鎌滝さん、加藤さん(土のみ)でした。

また、大森さんによる「起動画面も刷新したLibreOffice 4.2の新機能を紹介」と題したセミナーが金曜日に行われました。

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今回はブースの幕やステッカー、Tシャツなどについて、新しいものを投入しました。

今回のイベントでも、大勢の方がブースにいらしてください、用意したチラシは2日間で約150枚配布しました。 LibreOfficeをご存じない方もおられましたが、昨年と比べて使っておられる方が多かった印象です。使われ方も職場で利用されている方から、自宅で利用される方、使われるアプリケーションも様々でした。

普段LibreOfficeを使われていない方からは、Microsoft Officeとの互換性について質問されることが多いです。Microsoft Office 2003までのファイル形式は以前から読み書きに問題ないのですが、OOXMLについてもLibreOfficeはバージョンが上がるごとに対応が強化されていることもお伝えしました。

LibreOfficeを全面的に利用されている塩尻市役所の職員の方もわざわざ来てくださいました。2年以上前からOpenOffice.org導入、その後活発にメンテされているという理由でLibreOfficeにされたそうで、問題なく運用されているお話を伺いました。

Drawでシーケンス図などを描かれてらっしゃる方もいらっしゃって、素材をさがされていました。エクステンションのサイトを紹介しました。テンプレートのサイトも紹介すればよかったかもしれません。また、他のメンバーからVisioのステンシルを変換して読み込ますことも出来るという話がありました。

BaseとCalc、バックエンドにPostgreSQLを利用して請求書発行などのシステムを作られた方もいらして興味深かったです。

1日目のHTML5の懇親会では、DNSキャッシュサーバである日本Unboundユーザー会の方に、DrawでDNS関連のRFCを全部書き出されたもの(数百あったのでしょうか)を見せていただきました。RFCが参照している関係を線でつないだ複雑なものも作成されたそうです。

LibreOfficeのコミュニティの活動に興味を持ってくださる方もいらっしゃって、翌日行われた関東LibreOfficeハッカソン(#2) & DocFest 2014 Tokyo/Springにも参加されました。

鎌滝さんが オープンソース・ソフトウェアで学ぶ情報リテラシを持って来られていて、存在をしりました。コミュニティメンバで執筆した実務で使えるLibreOfficeや日本語チーム監修の導入事例に学ぶ!LibreOffice移行ガイド、最近出版されたすぐわかる LibreOfficeなども展示しましたが、それ以外も含めて気がつけばLibreOffice関連の書籍は増えてきました。

他のブースの方ともお話する機会があるのもオープンソースカンファレンスのよいところですが、特に興味深かったのが GdNewHat GNU/Linux-libre Japanese Teamのブースでした。rpmベースで自由なソフトウェアのみを集めたLinuxディストリビューションを作られているとのことで、海外に広がってきた様子を伺って面白かったです。 HTML5の様々な企画も行われており、HTMLの標準化ブラウザの世界の事情を伺って大変参考になりました。様々なブラウザでテストするおはなしを伺い、ODF plugfestsもやっていきたいと思いました。

また、LibreOfficeに関わるメンバー4人でミニ懇親会も行い、今後の取り組みやイベントについてディスカッションできました。

今回のオープンソースカンファレンスと、翌日のハッカソンに参加して、LibreOfficeを広める活動とメンバーのコミュニケーション、さらには作業が進められてよかったです。

今後もLibreOffice日本語チームでは各地のオープンソースカンファレンスに参加していきますので、お近くの場所で開催される場合には遊びにきてくださるとうれしいです。

関西LibreOffice勉強会&関東LibreOfficeハッカソンのレポート

この記事は、LibreOffice Advent Calendar 2013の25日目です。最終日ですが、面白そうなネタを思いつきませんでしたので、予告どおり勉強会/ハッカソンのレポートにします。

LibreOfficeコミュニティでの、各地でオフラインイベントのことは3日目に書きましたのでそちらもご覧ください。

12月のオフラインイベントは、「第5回関西LibreOffice勉強会」と「第1回関東LibreOfficeハッカソン」がありました。私は両方のイベントに参加しましたので、それぞれの内容を紹介します。

使い方からビルドまで、実践的で濃い内容が多かった第5回関西LibreOffice勉強会

関西LibreOffice勉強会は、関西のLibreOfficeユーザーが集まる場所として、関西を中心とした有志によって運営しています。私も企画当初からのスタッフです。2008年に関西OpenOffice.org勉強会としてスタートして、OpenOffice.org時代に10回まで、LibreOfficeになって今回が5回目です。

12月14日(土)に新大阪の住友電工情報システム株式会社の会議室をお借りして開催しました。 参加者は18名で、初参加の方も3名ほどいらっしゃいました。いつものように自己紹介タイムからスタートしてわりと和気あいあいとした雰囲気だったと思います。

4つのセッションは、ユーザーよりから開発、コミュニティまで幅広いトピックになりました。

野方さんによる「LibreOfficeのフラットODFとRedmine, Git(Gitolite, SparkleShare)で文書共有システムを作ってみた」は、LibreOfficeでドキュメントを作成した際に文書管理を悩みながら作ってみたお話でした。フラットODFではzip圧縮しないのでdiffを取る等もできバージョン管理しやすくなります。さらにSparkleShareでgitを使えない人でも共有できる仕組みにされたそうです。私もいつも文書管理をどうするかは悩むところですのでとても参考になりました。なお、この内容は、LibreOffice Advent Calendar 2013の17日目にも紹介されています。

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荒川さんによる「「Base - Calc」でピボット分析」では、Calcのピボットテーブルを実際に触ってみるハンズオンでした。ピボットテーブルは使い方はわかるもののあまり便利さを実感していなかったのですが、具体例をみてなるほどと思いました。また、Baseを経由しておくことで、データの更新を自動的に反映させることができるとのことで便利そうでした。 なお、お話の内容は24日目の記事に書かれています。(というよりもこの記事を原稿としてお話されていました)

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八木さんによる「LibreOfficeをWindows上でビルドする」では、Windows版ビルドする際にどのようなことを気をつけるかというお話でした。以前の勉強会で、OpenOffice.orgのWindows版ビルドについて西木さんがお話されたことがあって、大変そうという印象がありました。 LibreOfficeになっても、環境の構築が面倒だったり、バグが混入してビルドできないようになったり、エラーに悩まされたりと大変だったそうですが、LibreOffice 4.2ではずいぶんと楽になったそうです。このあたりの日本語情報は少ないのでありがたいです。資料が公開されていますので、今度試してみたいと思いました。

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私は「LibreOfficeカンファレンス報告」として9月にミラノで開催された第3回LibreOfficeカンファレンスに参加した際のお話を紹介しました。今年は初めて会う人も多かったような印象を受けました。LibreOfficeプロジェクトも新陳代謝していて、少しずつ人も増えたり入れ替わっているのかもしれません。ちなみに、ミラノはおしゃれなイメージがあるようですが、そういう場所には縁がありませんでした。勉強会の後、少し修正したODPGでの発表版を公開しています

勉強会の最後にKPTで振り返りを行いましたが、今後のTryとして4つあがりました。次回以降にできればと考えています。 * 質問コーナーがほしい * ビルドの実演コーナーが欲しい * 登録されたバグの探し方 * バグスカッシュもいいかもしれない

勉強会のあとは、いつものように懇親会に行きました。今回懇親会参加者は13名でしたので懇親会参加率(13人/18人)は高めでうれしかったです。シーズンなのかお店がいっぱいで探すのに手間取りましたが、LibreOfficeやその他のお話で盛り上がりました。

今回も(私のはのぞいて、3名の方のは)内容の濃く、かつ実践的なすばらしいセッションだったと思います。どれも参考になりました。次回は3月か4月に開催できればと考えています。

勉強会申し込みページ

開発者からユーザー、他のOSSのコントリビューターなど様々な人が集まった第1回関東LibreOfficeハッカソン

12月21日(土)と関西の1週間後に、東京・麹町のKDDIウエブコミュニケーションズの会場をお借りして行われました。

関東LibreOfficeオフラインミーティングが毎月平日夜に開催されていますが、土日バージョンとして開催されたものです。 主催者の小笠原さんによる英語レポートもあわせてご覧ください。 また、関東オフラインミーティングについては小笠原さんの14日目の記事もご覧ください。

今回のハッカソンは、特に決まったお題はなく、集まった人がLibreOfficeに関する作業を行うというものでした。LibreOfficeのUI翻訳をやっている方が多かったですが、バグ修正をされている方や、Pootleガイドを翻訳されている方、LibreOfficeのマクロを書こうとしている方など思い思いに作業していて面白かったです。

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私はUIの翻訳をやってみました。LibreOfficeでUI翻訳したことがなく、OpenOffice.orgのころはレポートされた翻訳バグを修正する担当はしていましたが、自分で翻訳したことはありませんでした。翻訳の細かいルールやPootleの使い方のコツなど教えてもらって助かりました。

普段だと悩むところも隣の人に相談できますので、普段あまりやっていないことにチャレンジするにはハッカソンはとてもよい場だと思います。

小笠原さんはLibreOfficeソースコードレビューに利用しているGerritの使い方を教えてもらっていましたので、次回以降のオフラインミーティングで発表されるのではないでしょうか。

出入りも自由でしたので、夕方には帰る方や途中で東京エリアDebian勉強会に行って戻ってこられた方、夕方から参加される方など合計で15名ほど参加されたと思います。

広々とした空間で、好きなところに座って作業できて気持ちよかったです。 ただ、スタート時にうまく場の雰囲気に入り込みそこねた人のフォローはできなかったという点は個人的には反省材料です。また、今回もバグトリアージの方はできませんでしたので、次回はやりたいと思います。

19時すぎからアルコールなどの買出しを行って、会場内でピザパーティでした。大きめのピザ3枚でしたが、13人で食べるとあっという間になくなりました。

また、最後には鎌滝さんからDropboxのようなファイル共有システムを作れるオープンソースのownCloudについての紹介もありました。ファイル共有だけでなく、編集機能もついているということでなかなか高機能でびっくりしました。ownCloudについては、kazken3が23日目の記事で紹介されていますね。

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また、翌日12/22(日)は私がまだ東京にいるのでどうしようという話から、ミニハッカソンを企画していただきました。上野の喫茶店(ルノアール)で4人が集まって作業しました。テーブルがノートPCに占拠されて食べ物や飲み物が置けない状態で、周りからは変な人たちに見えていたことは間違いないでしょう。WikiやPootleなどのサーバーの調子がやや悪かったのですが、ここでもLibreOfficeのUI翻訳などを行いました。

まとめ

UI翻訳については8000近く残っていたのですが、2日間で2000くらい減ったそうです。ハッカソンでなければなかなかここまで集中して進むことはないと思いますので、今回の効果はあったと思います。 オンラインでは伝わりにくい、ノウハウの移転も進みやすい点も実感しました。また、人にもよりますが、集まって作業すると、何よりモチベーションにつながりやすいと感じました。

関東では今後もハッカソンを開催される予定とのことですので、今回面白かった方や逃した方はぜひ次回に参加してみてください。関西でも出来ればとは考えていますが、どこまで人が集まれるかはわかりませんので、思案中です。関西でもあったら参加するよという方がいらしたら、声をかけてください。よろしくお願いします。

関西と関東でそれぞれまったく異なるタイプのイベントだったのですが、LibreOfficeに興味がある/かかわりたい人が集まってワイワイできることはとても楽しかったです。来年も出来る範囲で活動していければと思いますので、興味をもたれたらぜひご参加ください。